CAD・シミュレーション

KiCADで手軽に基板を設計してみよう!
第2回「回路の設計」

KiCADで回路を設計してみたい。回路から基板へ自動配線したい。

KiCADで回路設計を始めようと思ていても、最初はなかなか上手くいきませんよね。そんな方に向けて今回、KiCADで回路を設計する過程を解説していこうと思います。

皆さんこんにちは。Jinです。2022年も5月に入りましたが、いかがお過ごしでしょうか。

私は最近花粉症によるくしゃみと鼻水に悩まされてます…花粉…(´;ω;`)

今回も前回に引き続き、リレー電卓プロジェクトの入力機の設計をしていく中で、KiCADの使用方法についてご紹介していこうと思います。

今回のプロジェクトではJLCPCB様に依頼して基板を制作しております。そちらの記事も併せてご覧ください。

プロジェクトの作成

設計を始める前に、設計ファイルをひとまとめにする”プロジェクト”を作成しましょう。

ファイル->新規プロジェクト を選択し、適当なフォルダにファイル名を付けてプロジェクトを作成します。

プロジェクトを作成すれば、下の画像のようにschファイルとpcbファイルが生成されます。

この二つのファイルをこれから編集していくのですが、この内のschファイルが回路図、pcbファイルが基板のファイルになります。

KiCADで基板設計するには、まず初めに回路図を設計していくことから始めていきます。

E-CADでは回路図を設計した後にそれを確認し、基板へと書き出して配線していくという流れになります。

部品の配置

まずは回路を構成する部品を配置していきます。ここでは、回路図はすでに設計されているものとしてそれをCADへと取り組んでいくことを前提としています。

回路の設計は別で記事に起こそうと思いますので、そちらもぜひご覧ください。

先ほど作成したschファイルをダブルクリックして選択をすると、上のように回路図エディタが開きますので、ここで実際に回路を設計していきます。

部品を配置するには、ツールバーから上の画像のようにアンプのマークをしたところをクリックして選択します。

するとウィンドウが開くので、ここで部品を選択して、配置していきます。ここでは、前回生成したCherryMXのキースイッチを配置していきます。

ライブラリの管理については前回の記事をご覧ください。

選択してOKをクリックすると、回路図エディタ上に部品を移動できるようになるので、好きな箇所に移動して配置します。一度配置した部品を移動させるには、カーソルを合わせキーボードで”M”を押下します。

KiCADにはこういったショートカットキーが豊富で、下にショートカットキーの一覧を表示していますので、ご活用ください。

Mシンボル(部品)の移動
Eシンボルの編集
Rシンボルの回転
Vシンボルの定数を編集
Wワイヤーを追加
Bバスを追加
Zバスエントリーを追加
Q未接続フラグを追加
Jジャンクションを追加
Lローカルラベルを追加
Escキャンセル
Ctrl + Aすべて選択
Ctrl + D複製
Ctrl + Cコピー
Ctrl + Vペースト
Ctrl + Z元に戻す
Ctrl + Yやり直す

さて、抵抗などはライブラリを検索し自分の目的のものを見つけ、それらを実際に配置していきます。今回の例では、以下のように配置ができました。

配置が終われば次は配線に入るのですが、配線中に不測の部品が出てきた場合は配置していくといった流れで作業をしていくのが良いでしょう。

配置と配線を同時並行でこなすのもいいと思います。どちらにせよ、ここら辺の作業は効率と正確性が重要ですので、自分に合ったやり方を見つけるのが大事です。

配線

配線には2種類あります。これはEagleの記事でも説明しましたが、通常の配線であるワイヤー配線と、配線をまとめて配線するバス配線とがあります。

KiCADにも同じように二つの配線があり、それぞれのやり方を説明していこうと思います。

ワイヤー配線

上のショートカットのようにW、またはツールバーから下のようにワイヤーを選んでクリックすると、配線が繋げられます。

端子の丸の部分から丸の部分へ、つないで配線をしていきます。また、一度している配線をキャンセルしたければEscでできます。

未使用のピンはショートカットキーよりQか、以下の画像のアイコンをクリックして未接続フラグを接続します。

この配線は部品のように扱うことができ、カーソルを合わせてdelで削除したりMで移動できたりします。

バス配線

次にバス配線です。

バス配線というのは複数の配線をまとめることのできる配線で、少しややこしいですが使いこなせれ馬鹿色が見やすくなります。

バス配線は下の画像のようにツールバーから青い線を選択するか、ショートカットキーでBを入力することで開始できます。

配線は、まとめる経路にひきます。ここでは下のようにLEDの配線を、スイッチのところに持ってきています。

バスに配線をつなげるには、ショートカットよりZを入力するか、ツールバーから下の画像のようなアイコンをクリックして、バスエントリーの配線を開始します。

バスエントリーはバスとワイヤーを接続したい箇所に配置して、配線をします。

また、配線をつなげるにはショートカットキーよりLまたは下の画像のアイコンを選択して、配線(ネット)にラベルを貼り付ける必要があります。

ラベルは下の画像のようにネットに貼り付けをします。

アノテーションと確認

最後にアノテーションと回路のチェックの手順を解説しようと思います。

アノテーション

部品を配置しただけだと、抵抗に番号が振ってありません。

なのでこのステップでは、抵抗に番号を振っていこうと思います。この手順を、アノテーションと言います。

画像のようにツールバーより”回路図シンボルのリファレンス指定子を記入”を選択します。すると、下の画像のようなウィンドウが開きます。

その時々の状況に合わせて設定を変更してください。設定が完了すると、ウィンドウから”アノテーション”を選択して実行します。

すると抵抗などシンボルにR1などの番号が割り振られていると思います。

配置と配線、アノテーションまですべての工程を終えると下の画像のようになりました!

回路の確認

回路のアノテーションが完了すれば、最後の手順に入ります。

最後に行うのは、回路のピンがきちんと接続されているかどうかを確認する手順です。この確認をエレクトリックルールチェック(ERC)と呼びます。

上の画像のようにERCを実行するアイコンをクリックします。すると画像のようなウィンドウが開きますので、”ERCを実行”をクリックして実行してみてください。

エラーが出ていれば、修正していってください。

もし無視できるようなエラーであれば、右クリックして”~を無視”というような項目が出てくると思いますので、そちらを選択して無視してください。

うまくいけば上の画像のようにエラーなしの画面が出てきます。

ここまでくれば回路は完成です。お疲れさまでした。

まとめ

今回は引き続きKiCADの使い方ということで、回路の設計方法について説明しました。いかがだったでしょうか。

KiCADも基本的にはEagleと同じような手順で設計することができますが、いろいろ相違点も感じられます。

KiCADを使用する人の方が多い傾向が見られますので、皆さんもぜひこのKiCADを使用してみてはいかがでしょうか。

また、JLCPCB様も是非チェックしてみてください!!

次回はこの回路を実際に基板に配線するまでを解説していこうと思いますので、そちらもぜひご覧ください!!

それではまた!Good Bye!!

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