自分だけのマイコンボードを作成したい!名刺基板を作りたい!
そう思っている電子工作erの皆さん。お好みにカスタマイズ可能なマイコンボード仕様の名刺基板が作れると面白そうではないですか?
こんにちは。Jinです。いかがお過ごしでしょうか。
今回は、そんな名刺基板でマイコンボードな基板をPCBgogoのご提供で作成してみました!
なので、PCBgogoへの発注方法や、製作の様子などをご紹介させていただきます。
今回作成した基板とプログラムの例はgithubにて公開しておりますので、そちらもご覧ください。
マイコンボードの仕様
今回はPIC16F1823を用いたマイコンボードを設計しました。マイコンにはPICやAVR、Armなど様々な種類がありますが、PIC16F1823はそのうちPICという種類のマイコンになっています。
PIC16F1823のデータシートはこちらよりご確認ください。
データシート
マイコンについては以下の記事で詳しく解説させていただいておりますので、併せてご覧ください。
PICマイコンはICSP(In Circuit Serial Programming)というシリアル通信方式にてプログラミングを行います。ICSPの通信ピンをPICKitなどのライタに直接接続することでプログラミングが可能です。
上記のICSPピンとPICKitを接続するピンヘッダに加え、ブレッドボードに刺し込めるようにGPIOのピンを2.54mmのピッチでピンヘッダを使用し外に引き出します。
その上、ボード上にLEDを配置してオンボードでも簡単なプログラミングの学習ができるような基板を考えました。
実際に設計してみたマイコンボードです。J2のUSB-TypeCは電源供給のみとなっています。
J1はPICKitと接続するライタのピンです。ICSPのデータ/クロックピンにそれぞれ接続されています。MCLRピンは入力ピンとしても使用することを可能にするため、5Vとの間にプルアップ抵抗を挟んでいます。
電源が通電している確認できるようにLEDを2つ電源に接続しています。RA2とRA4~RA5はオンボードで動作を確認できるようにLEDを接続しています。
その他RA0~RA5、RC0~RC5のGPIOピンと電源ピンを外部に引き出せるようJ3とJ4にピンヘッダを接続します。
基板名詞
これらマイコンボードを、名刺の基板に組み込めるようにしようと思いました。巷では基板の名刺を作るのが流行っており、この流行に乗ろうと思いました。
昔一度設計した基板名詞は配線が無いものでしたが、今回はこれを改良し、新バージョンとして上記のPICのマイコンボードを組み込んだ名刺の基板とします。
過去の名刺基板については以下の記事をご覧ください。
さて、先ほどのマイコンボードを基板名詞に組み入れてみました。デザインも刷新しており、以下のような設計となっております。
名刺本体の設計は、後輩のシャノくんにデザインしてもらいました。シャノくんについては以下のHPをご覧ください。
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発注とレビュー
PCBGoGoの公式ページにてKiCADのプラグインを使用して簡単に発注する方法がご紹介されています。こちらを元に発注を行うのが簡単で良いかと思います。
KiCad用PCBGOGOプラグインを提供開始
一応ガーバーファイルを出力すれば従来の発注も可能です。その方法は以前名刺基板を発注した時の記事に掲載させていただいておりますので、そちらをご覧ください。
今回は表面実装も行うため、メタルマスクも併せて発注しました。メタルマスクを含めると少々高くなってしまいますが、基板が$5、メタルマスクが$15、送料が$30で計$50ほどでした。円安の影響で7000円ほどかかってしまいますが、値段としてはそこまで高くないと思います。
また、サポートが充実していて、このように不明な点があればメールで連絡してくれました。最初発注した時はレイヤーを間違えていたのですが、おかげさまでこの連絡によりレイヤーのミスに気付き、修正してもらうことができました!
基板とメタルマスクは発注してから3,4日ほどで到着しました。
対応が良くて、発送も早く、また製作中は製作の進捗がマイページより確認できるので、どの程度完成しているのかがリアルタイムでも確認することができ、サービスの質としては申し分ありませんでした。
基板の仕上がりも見事でした。キャラクターの頭のLEDの部分はソルダーマスクで塗りつぶしていたのですが、きちんと銀メッキされた銅板が綺麗に露出しているのが見えます。
シルクもしっかりと印刷されており、メタルマスクは少し大きくて扱いずらかったですが、仕上がりとしては非常に良い出来なので満足しています!
皆さんも是非、PCBGoGoにて注文してみてください!
部品の実装
部品は表面実装部品が殆どですので、ホットプレートリフローにてはんだづけをしてみました。詳しくは以下の動画をご覧ください!
完成
はんだ付けをしてみた基板です。電源を入れるとキャラクターの頬と指先にある赤と緑のLEDが点灯します。また下のピンヘッダはブレッドボードにきちんと刺さり、上のピンヘッダはライタのPICKitにすっぽり入ります。
実際にPICマイコンにプログラミングをしてみます。テストとして、ひとつずつのLEDをシフトさせて点灯させるプログラムを書き込んでみました。
動作は以下のようになっており、きちんとマイコンボードとして機能することが確認できます。
さいごに
いかがでしたか?今回はマイコンボードを使用した基板を設計し、実際にPCBGoGOに発注を行ってみましたので、その紹介を行いました。
これから、この基板名刺マイコンボード、その名も「JinBoard」を活用してPICマイコンのプログラムを解説する記事を執筆することも考えています。
是非皆さんも自分だけのオリジナルな基板名刺を設計してみて、PCBGoGoへ発注してみてくださいね!
また今後ともこのブログへの応援の程、よろしくお願い致しますm(_ _”m)
それではまた、GoodBye!